花粉症/アレルギー性鼻炎

花粉症/アレルギー性鼻炎

どのようなタイプがあるのか

どのようなタイプがあるのか
季節性アレルギー性鼻炎、花粉症

特定の花粉がアレルゲンとなり、その花粉の飛散する時期だけに起こるアレルギー性鼻炎です。日常では、花粉症と呼ぶことの方が多くなります。
鼻水、鼻詰まり、くしゃみの他、のどの痒み、目の痒み、皮膚の痒み、下痢などの症状を伴うこともあります。

通年性アレルギー性鼻炎

特定のハウスダストをアレルゲンとするアレルギー性鼻炎です。アレルゲンと接触する機会のある限り、一年中症状が現れます。
気管支喘息、アトピー性皮膚炎と合併するケースがよく見られます。

アレルギー性鼻炎の原因季節性アレルギー性鼻炎(花粉症)は花粉を、通年性アレルギー性鼻炎はハウスダストをそれぞれ原因(アレルゲン)とします。

季節性アレルギー性鼻炎を引き起こす花粉には、スギ、ヒノキ、イネ、ブタクサ、ヨモギなどがあります。複数以上の花粉がアレルゲンとなることで、長い期間(場合によっては一年中)症状にお悩みの方もおられます。

通年性アレルギー性鼻炎を引き起こすハウスダストには、ダニ、ちり、ペットの毛、真菌などがあります。

花粉症の種類

スギ、ヒノキ、イネ、ブタクサ、ヨモギなど、さまざまな花粉が花粉症(季節性アレルギー性鼻炎)の原因になります。

お住まいの地域の飛散時期を把握しておくことで、対策も立てやすくなります。

スギ花粉の飛散時期

日本では、ほぼ1年中何らかの花粉が飛散しています。つまり、どの季節においても、花粉症(季節性アレルギー性鼻炎)を発症する可能性があります。

花粉の種類 飛散の時期
スギ 24
ヒノキ 35
ブタクサ 810
ヨモギ 810
イネ 310

アレルギー性鼻炎の検査

アレルギー性鼻炎の検査問診では、症状が現れたタイミングやその種類、既往歴、アレルギー疾患の有無などをお伺いします。
その上で、アレルゲンの特定のために血液検査を行います。

アレルギー性鼻炎の治療

抗原の除去

アレルギー性鼻炎の治療では、アレルゲンとの接触を避けることが大切です。
季節性アレルギー性鼻炎(花粉症)であれば、花粉の飛散が多い日には外出を避ける、外出する場合にはマスクやゴーグルを着用する、といった方法を取ります。
通年性アレルギー性鼻炎であれば、室内のこまめな掃除、寒気、寝具のこまめな選択などを行います。またカーペットや布製のソファはできるだけ避けてください。フローリング、革製のソファなどがおすすめです。

薬物療法

抗ヒスタミン薬やロイコトリエン受容体拮抗薬といった飲み薬、ステロイド点鼻薬などを使用した薬物療法を行います。

注射治療

重症のスギ花粉症に対して、ゾレア🄬(抗IgE抗体オマリズマブ)を皮下注射する治療が可能になりました。この治療は保険適応で、スギ花粉症による鼻炎症状が他の薬で十分にコントロールできない方に適しています。

重症花粉症とは?

重症花粉症の診断は、くしゃみや鼻水の頻度や鼻づまりの程度に基づいて行われます。(例:くしゃみまたは鼻をかむ回数が1日に11回以上、または鼻づまりの程度が強く口呼吸で過ごしている時間が長いなど)

ゾレア🄬とは

アレルギー症状をおこすIgE抗体に作用してアレルギー反応を抑えることができます。気管支喘息や蕁麻疹の治療でも使われています。

ゾレア🄬とは
  1. 12歳以上で、通常の治療法(抗ヒスタミン薬など)が1週間以上行われ、コントロールが不十分な方が対象です。
  2. シーズン(2-5月)に4週間ごと(又は2週間ごと)に皮下注射します。
  3. ゾレア🄬での治療前に血液検査で(総IgE値とスギ特異的IgE値)の測定が必要で、検査結果と体重に基づいて注射の量が調整されます。
  4. 薬剤費は3割負担の方でおおよそ月に約4400円〜70000円の範囲で、ノバルティス社のホームページで概算費用を確認できます。その他に受診や検査、同時に服用が必要な抗ヒスタミン薬の費用も考慮する必要がございます。高額の自己負担の方は限度額適用認定証の申請がおすすめです。
  5. 効果はそのシーズン限りであり、ゾレア🄬の適応となった方は6月以降にはスギ舌下免疫療法を検討ください。舌下免疫療法はスギ花粉症に対する唯一の根本治療であり、次シーズンから効果が期待できます。
ゾレア🄬の副作用

主な副作用は注射部位の赤みや腫れです。まれにアナフィラキシーショックの可能性があります。

ゾレア🄬投与のスケジュール

STEP1. 1回目

重症花粉症かを診断します。
1)標準的な治療を1週間以上(抗ヒスタミン薬、点鼻薬等)実施し、効果をみます。
2)血液検査で、特異的IgE抗体検査を施行します。特異的IgE抗体検査はゾレア🄬投与量決定に必要で、スギ花粉抗原に対する値がクラス3以上であることを確認する必要があります。以前に血液検査をされたことがある方であっても血液検査が必要となる場合がございます。

STEP2. 2回目

既存治療で効果不十分なスギ花粉症であると診断し、スギ特異的IgE抗体検査を参照してゾレア🄬の投与量・投与間隔を決定します。

STEP3. 3回目(初回投与日)

ゾレア🄬を皮下注射および既存治療も継続。

STEP4. 4回目以降

その後はスギ花粉シーズン中、2週間または4週間毎に投与(2月~5月ごろ)。投与数日後~2週間後に効果が出始め、効果の持続期間は1ヶ月と言われています。

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